2023-06-09

黒留袖を長羽織にお仕立て変え

いつもお世話になっている「おおつき工芸」様の奥様から、「黒留袖から長羽織へのお仕立て変え」をご依頼頂きました。

仮絵羽された状態の、まだお仕立て前の黒留袖をお預かりして、留袖時代を経験しない、おニューの長羽織をお仕立てしました。

黒留袖 お仕立て前

 

 

 

 

 

 

 

 

↑この黒留袖が、裾の柄を活かしてこうなりました。

黒留袖から長羽織にお仕立て変え

 

 

 

 

 

 

 

 

ステキ♡ 羽織紐がすごくマッチしていてステキ。そして羽裏の鮮やかなグリーンがコレまたステキ♡♡

黒留袖から長羽織にお仕立て変え

 

 

 

 

 

 

 

 

黒留袖から羽織にお仕立て変えをする際は、本来「衽」になる部分を「衿」として使用します。そのままでは前身頃と柄を合わせる事ができないので、非常に、ヒジョーーーに勇気が入りますが、真っ二つに切ります。

黒留袖 衽の布

 

 

 

 

 

黒留袖から長羽織にお仕立て変え

 

 

 

 

 

 

 

怖いです、この作業。そして身頃と柄が合う様に…そして、お召しになった際の「外側になる衿」と「内側になる衿」とが、ある程度繋がりを持つ様に、二つに分かれた衽の布を接ぎ合わせます。

黒留袖から長羽織へお仕立て変え

 

 

 

 

 

 

 

 

絶対に失敗出来ない作業を積み重ねると…羽織の衿はこんな感じになります。

IMG_6014

黒留袖から羽織へのお仕立て変えは、とにかく怖い作業が多いです。前身頃をバッサリ切り落とす「前落とし」とか…

IMG_5704

切った後、こうなります。

羽織の前落とし

 

 

 

 

 

 

 

この作業に至るまでが…どこをどれだけ切って、柄をどう繋げるのかが決まるまでが大変です。全ての構造をカッチリ決めてからでないと仕立ての作業が始まらないのです。「今よく分からないから、作りながら考えよっかー」みたいな事はあり得ないです。

そうして頭を捻り倒した結果出来上がった羽織は、フォーマル感を失わず且つ垢抜けた雰囲気!しかも大槻さんちの家紋がカッコいい!!

黒留袖から長羽織にお仕立て変え

 

 

 

 

 

 

 

 

どんなお着物にも語るに足るヒストリーがあります。それは袖を通さなかったお着物にも、そしてお着物にならなかった生地にも。リサイクルのお着物にも、想像をどこまでも広げられる無限のヒストリーがあります。身にまとう物にヒストリーが有るって、良くないですか( ◠‿◠ )?カタチを変えたら、そのヒストリーはもっと鮮明になるかもしれません…そこが着物の良いところ♡♡

 

 

 

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