2020-07-28

色んなお直し ビリッと編

後藤和裁では呉服店や百貨店のみでなく、

個人のお客さまからのご依頼もお受けしています。

新しい反物をお持ちになるお客さまも

いらっしゃいますが、

「こんなんなっちゃいました!」とか

「どうにもならないので、どうにかして!」

という、様々な問題を抱えた和服たちも

多く持ち込まれます。 

そこで…

いま現在お預かりしている

お直しを必要としている子達を、

ご紹介していこうと思います。

 

まずは、ビリッといっちゃった子達から…

 

 

 

 

 

 

 

 

ほつれ直しの代表格が、この袖付けビリ子さん。

手を入れている部分は身八ツ口ではなく

本来なら袖が見頃にくっ付いていなくては

ならない部分です。

 

袖口や振りの中にドアノブや階段の手すり等が

入ってしまい、袖付けの糸が切れてしまうのは

ものすごくよくあるケースです。

わたしは以前、駅の階段を歩いている時に

お隣の人の傘の持ち手が雨コートの振りに

引っかかってしまい、もう少しでビリッといく

ところでした。

生地が破けているのではなく

糸が切れただけならば、比較的イージーな

お直しで済みます。

こちらの素敵な単衣のお着物は、

袖付けだけでなく他にもいくつか

糸が切れており、

思い切って解き洗い張りをして

お仕立て直しすることになりました。

 

お次は、糸ではなく本体の布が

ビリッと破けてしまったものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

右のお尻の下あたりでしょうか、

完全に布が破れています。

このケースは、難易度がとても高いです。

まだお直しの方針は定まっていないのですが、

そもそも身丈が短いこともあり

足し布を入れて大改造をする選択肢も

ご用意せねば、と考えています。

 

好きなお着物だからこそ、お召しになって

お出掛けすれば、どこかしらは少しずつ

痛んできます。その積み重ねがある日

ビリッと表面化するのは仕方のないことです。

お着物の命はそれで終わりではありませんので、

そんな時はどうぞお気軽にご相談下さい。

 

お直しは無限に存在します…

次回、パキパキ編です!

 

 

 

 

 

 

 

関連記事