もっと浴衣、ゆかた、yukata!!
浴衣のお仕立てが盛況です( ◠‿◠ )!
男向きの浴衣2点をご紹介いたします。まずはこちらの鶴の浴衣。後身頃は下向きの鶴で…
前身頃に上向きの鶴を。
縫い目を跨いでピッタリ1羽の鶴にする為に、わたしがどれ程心血注いだか…お召しになる方に伝わるかしら…?いや、伝わらないでしょう。和裁経験者でなければ、そこは分からない。それでよいのです。それでよいのです(涙)
気を取り直して、ポケット! 下の「IMG3756」をポチると動画を見る事が出来ます。(ちょっと変な音入っています)
お次は菊五郎格子の浴衣。
菊五郎「きくごろう」→「キクゴロウ」と、変換して、「キ」と「呂」の字は浴衣の中にありますよね?そして次、「ゴ」。格子の筋が(白い筋を見て下さいね)3本、2本、3本、2本…と連続しています。そうです、足して5。「ゴ」。で、次、「ク」。もう大体予想つくと思いますが、9、を探します。今度は紺色の格子を数えると、4本、5本、4本、5本…足して9。で、「ク」。白い丸ポチも、9個並んでいる所がありますね。これで、「キ」「ク」「ゴ」「ロ」→尾上菊五郎!となり、つまりそれは、菊五郎LOVE!!となります。日本人てホント回りくどいですよね。だからこんな文化があって、その恩恵にわたしも預かっているのですが、ストレートな感情表現が苦手過ぎて、それが故に発達した駄洒落文明が高度すぎる!!言いたい事をド正面に出さず、言葉をこねくり回すのが日本人らしさなのかと思うと、国連の常連理事国入りなんて絶対ムリ!! て、思います。言い過ぎでしょうか…
この「キ」と「呂」、そして3本と2本のピッチがピッタリ合うと、「超気持ちイイ」(アテネの北島康介)状態になります。メチャクチャ苦労しましたが、これもやはり誰にも伝わらない事でしょう…(本気の涙)
こちらの浴衣には衿先に共紐をお付けしています。お召しになる方はとてスマートな方なので、衿先に紐を付ける事で着崩れも防ぎます。
絶対とは言えませんが、浴衣をお召しになれるのはだいたいお盆まで…。お盆を過ぎるとそろそろ秋を意識した装いにしたい所ですが、現実は残暑が10月初旬まで続くので、もうあと1ヶ月位浴衣のシーズンが延びても良い気がします。しかしながら、そこはまた日本人の美意識が許さなかったりするのですよね…。季節を先取りするのはお洒落でも後追いするのは無粋、みたいな。現実と乖離して来ているので、お客様に和服の季節感についてお話するのが年々難しくなっています。最後も(涙)です。