一つ身の被布
3歳女児用の一つ身の被布を作りました。
とにかくちっちゃい!
最初に「前落とし」をして
前身頃から襠の布を切り出します。
その作業風景がこんなです。
ちっちゃい!
だいぶ端折りますが
衿が付いて肩揚げをして、このサイズ。
さらに被布飾りを付けるのですが、
わたくし共がご用意した被布飾りが
どうも素っ気無い…
花の中央部分に何かしらのアクセントが無いと
ちょっと寂しいのでは?
ということで、
被布飾りの中心に長襦袢地を使って
丸ポチを付けることにしました。
2センチ正方の生地を切り出して
面取りをしながら丸くします。
縁をぐるっと一周ミシン糸で縫ってから
脱脂綿で芯になる丸ポチを作り…
丸い生地の中心に置いて
ミシン糸をギュッと絞ります。
形を整えて丸ポチ完成。
そのあと被布飾りに綴じ付けて
出来ました!中心丸ポチ被布飾り!
この丸ポチ付き被布飾りを作るのが
全工程の中で一番時間かかりました…
1個目作った時はまだ
「可愛い!!」とテンション上がって
いましたが、4個目の時にはもう
言葉も出ない状態に…
「いや、でも、この方が絶対可愛いから…」
と、自らを励ましながらの作業となりました。
その甲斐あって可愛いくなりなりました!
背中には魔除けの背紋飾り。
背縫いの無い一つ身は
背紋や、こうした糸を使った飾りを付けます。
絞りの裏地がこれまた可愛いので、
チラ見えするように敢えて
裏地面積を広くお仕立てしました。
今、コロナ禍の中で
少しずつではありますが
注意しながらも例年通りの行事を
今年も行おう、という雰囲気が出始めたように
感じます。
今までと全く同じようではなくとも
大切にしたい様々なモノやコトを、
どうやったら守り続けられるのか…
和服に携わるわれわれも
考えながら前へ進みたいと思います。
七五三の日はお天気だと良いですね!