2024-09-11
お仕立て代について
重陽の節句を過ぎても猛暑が続き、夏が終わる気配を全く感じません。いったいいつから秋になるのでしょうか…
今日は皆さまに「お仕立て代」についてのお願いがあります。今年に入ってから少しずつ準備していたのですが、10月1日から一部お仕立て代をお値上げさせて頂きます。(付属品についてもお値上げさせて頂きます)
様々な物が値上げされ、我々の仕事にもその影響があるのですが、お値上げさせて頂く理由はそれだけではありません。
何年も地道に努力して勉強して和裁士になったひとたちが、縫う事を諦めなくてはならないような現状から何とか抜け出す為には、労働力に見合った対価を得る必要があります。もともと非常に安価に設定されていた仕立て代を適正価格にしようと、協同組合を通してコツコツと活動してきましたが、それでもまだなお目標と現実には大きな隔たりがあります。
日本人が縫った着物が日本から消える未来が来てほしく無い… 高い技術を得るために和裁に青春を捧げる若者が報われてほしい… わたしたちの努力がお客様の喜びに直結してほしい… 本当に良い着物がこの先も日本にあり続けますように…
たくさんの願いをこめて、お仕立て代のお値上げをいたします。ご理解下さいますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
9月中にご依頼頂いたお品物に関しましては、現行価格でお仕立ていたします。迷われている方はお早めにお問い合わせ下さい。
写真はちょっと唐突ですが… いずれお値上げする事になるからと思い、6月にあった愛知和服裁縫業協同組合の110周年記念式典の時に、弊社所属の一級和裁技能士、田村恵太郎氏と一緒に「よろしくお願いいたします」の気持ちで撮ったものです。
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