碁を打つ猫の羽裏
後藤和裁に所属している
一級和裁技能士、田村恵太郎氏は
囲碁が好き。いや、大好きだと思います。
お着物を来て碁会所に行く…
出張で移動の車中では囲碁の本を読んでいる…
もしくは、スマホで囲碁をしている…
大好き、で、間違いないと思います。
そんな彼が、
自分用の袷羽織を仕立てるにあたって、
絵本作家の「むらかみしの」さんに依頼して
羽裏にこんな絵を描いてもらいました。
まさに猫足の碁盤に対峙した猫2人?
向かって左手の猫が着ている着物には
「子」の字。
「子」は「ね」。
ね、うし、とら…の、ね。鼠!
でも、「ね」で「子」だから、猫!
向かって右手の猫の着物は
「猫に小判」
お2人?とも「猫の浮世絵師」と呼ばれた
歌川国貞の描いた猫が
モチーフになっています。
そして、「海知令和二年」
海知?
「むらかみしの」さんの「しの」。
「し」→sea→海
「の」→know→知
よって海知!!
盤上の局面は序盤で、これについては
わたしは何っっにも分からないです。
でも、田村氏が「こう描いて」と
リクエストしたということは、
囲碁好きが見れば「あれね!」と
分かる局面なのでしょうか…
こんな楽しい羽裏の羽織を作っちゃったら、
もう色んな所で羽織を脱いで裏返さないと
いけないですよ!
むらかみさんが試し描きされた猫達が
連なっている所があります。
試し描きなので、どこにも出ない部分に
描かれたのですが、あまりにも可愛い猫達!!
田村氏は何とかしてこの子達を
どこか見える所へ使うつもりのようで、
(裏地なのでもちろん裏側です)
どんな出来上がりになるのか、わたしも
すごく楽しみです!!
ちなみに、羽織の表地は元は女向きの着物。
一つ紋の紬の無地でした。
猫を描いてもらった羽裏も、実は
長襦袢からの転生です。
田村氏は着物男子ライフを楽しんでいますね。
これを来て碁会所に行く日が
待ち遠しいはず。
どのタイミングで羽織を脱いで裏返したか、
わたしはその話を聞ける日が
待ち遠しいです!
むらかみさんの素敵な猫が羽織になるまで
もう少しです。
残暑が過ぎて、羽織の季節が来るのを
待ちましょう。
むらかみしのさんのHPです。
https://seaknow.jimdofree.com